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これまでの研究者育成活動2009年度 研究員の研究プロジェクト

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  • タイ出身
研究テーマ
米粉の難消化性澱粉増強技術の開発

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米の一大生産国であるタイでは、米粉の加工品も幅広く料理に用いられます。私の研究テーマである難消化性澱粉は、摂取時の血糖値の上昇がゆるやかで、食物繊維のようにも働きます。日本でも近年、主にダイエット目的で、血糖値が上がりにくい低GI食品が注目されていますが、米粉のように一般的な食品にそうした機能を強化することで、タイで生産される米の付加価値を上げたいと考えています。

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  • フィリピン出身
研究テーマ
熱加工による生鮮食品の品質改善ならびに副産物の有効利用

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フィリピンでは、人口が集中するマニラの需要に応えるために、生産地である農村から10時間近くかけて生鮮食品をトラック輸送しています。しかし、冷蔵・冷凍輸送が未発達であり、また、道路事情が悪いため、しばしば大量の食品が廃棄されます。特殊な熱加工を施すことで、日持ちを良くし、そうした廃棄を減らすのが、私の研究の目標です。研究には、現在バナナを用いていますが、成功すれば他の食品にも応用していきます。

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  • インドネシア出身
研究テーマ
限外ろ過法を用いた魚醤の風味改善

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漁業がさかんなインドネシアでは、伝統的に魚醤がつくられてきました。魚醤の製造においては、鮮魚としては商品価値のない魚や、水産加工品の製造過程で出る内臓など、貴重な有機質資源を有効に活用できます。風味を嫌う人や、より安価な大豆原料の醤油を選ぶ人が増え、需要が減少していることから、私は、熱をかけない特殊な分離技術を用いて、食味が良く、品質の劣化の少ない魚醤の研究に挑戦しています。

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  • 中国出身
研究テーマ
酵素で誘導した大豆凝固物の諸性質に及ぼす糖質成分の影響

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豆乳の凝固を妨げているのではないかと考えられる、ある種の糖質を特定し、豆腐をはじめとする大豆食品の加工精度や効率を上げることを目的に研究を進めています。中国でも、食の欧米化が進み、それによる健康への弊害が顕著になってきました。中国では乳製品よりもはるかに安価な豆乳から、従来の大豆食品だけでなく、チーズやヨーグルトのような加工品を開発できれば、多くの人の健康にも貢献できると思います。

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  • インド出身
研究テーマ
香辛料、植物資源及びその副産物を配合したバイオマテリアルの特性

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私は農産物あるいはその副産物を使って保存性に優れた生分解性育苗ポットの試作品を作っています。生分解性育苗ポットは身近な穀物などを原料に成型することができますが、保管中にネズミや虫などからの被害を防いで品質を保持するための加工が欠かせません。化学物質を用いると簡単ですが、現在、天然の香辛料などを用いる試みをしています。プラスチック製の育苗ポットが大量に使用されている農業の現場を、エコなものにするために貢献できればうれしいです。

5人の研究員に聞いてみました

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日本に来て印象に残っている体験はありますか。

キリンの食品安全科学センターと、キリン協和フーズの土浦工場にある食品開発研究所に見学に行ったことです。いずれも、設備の素晴らしさもさることながら、すべてが徹底してシステマティックに管理されていることに驚き、非常に印象的でした。仕事以外では、皆で富士山に行ったり、お祭りに行ったり、楽しい思い出もできました。

皆さんの国でも、食の安全・安心に対する意識の変化はありますか。

私たちの国で共通して言えることは、以前に比べて、食糧そのものの不足はずいぶん解消してきているということです。ただし、量は足りていても、栄養バランスの面ではまだまだ不十分です。食の安全・安心への関心については、都市部の中流以上の人たちを中心に確実に高まっていますが、全体としては次のステップとも言えます。規制が不十分であったり、教育が行き届いていないことで、特に資金力のない中小企業は、安全性よりも値段の安さを優先させる傾向があります。最悪の場合には人体に害のある原料を用いて大問題に発展することもありえます。社会問題としてクローズアップされつつありますので、今後、アジア諸国でも、取り組みが進むと思います。

日本と同様、生活習慣病も問題になってきているそうですね。

貧富の差の大きさを象徴しているのですが、貧しい人たちの栄養不良が未だ問題になる一方で、富裕層を中心に、いわゆる食の欧米化による、肥満や、心臓疾患、糖尿病などの生活習慣病が顕在化してきました。私たちの国にはそれぞれ、栄養的にも素晴らしい伝統食品がありますが、海外のファーストフードチェーンや、手軽な加工食品を好む傾向は、ある種の流行のように加速してきています。より多くの人が正しい知識をつけて、適切な選択ができるようにならなくてはいけません。

国連大学キリンフェローシップについての感想を聞かせてください。

素晴らしい機会を与えてもらったと思っています。今後の研究者人生の、大きな財産になると思います。前述したキリンの関連施設や、自分の研究に関係する施設を見学したり、セミナーに参加したり、日本の先端の設備、技術に触れる機会は大きな刺激になります。日々、研究に没頭できる非常に貴重な環境でもありますので、ここで学んだことを糧にして、食の分野で貢献できるようになりたいです。

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