医領域

キリングループでは、祖業であるビール事業で培った微生物や細胞の知見にバイオテクノロジーを掛け合わせ、1980年代に医薬品の研究開発に乗り出しました。今では当社グループの主要事業にまで発展し、バイオ医薬品を中心としてグローバルに事業を展開しています。

2008年にキリンファーマと協和発酵工業が合併して誕生したのが協和キリンです。同社は抗体技術を核に、最先端のバイオテクノロジーを駆使する研究開発型企業として成長を続けてきました。これからも、日本を代表するライフサイエンス企業として常に新しい可能性に挑戦し、新しい価値の創造によって世界の人々の健康と豊かさに貢献していきます。

2023年6月5日

日本発のグローバル・スペシャリティファーマとして、
グローバル戦略品の価値最大化と開発パイプラインの充実を目指す

協和キリンは、2021年-2025年中期経営計画で掲げた戦略の幹に基づき、売上収益平均成長率(CAGR)10%以上、2025年時点の事業利益率24%以上、そして2025年以降の持続的成長基盤の確立を目標としています。2023年以降は、日本発の「グローバル・スペシャリティファーマ」として事業基盤を確立するとともに、グローバル戦略品の価値最大化によるトップライン成長と、2025年以降の成長を支える開発パイプラインの進捗および充実を目指します。

グローバル戦略品は着実な成長を続けており、中でも「Crysvita」は2022年の売上収益が1,271億円と、協和キリンとして初めての売上1,000億円を超える製品となりました。2023年春からは、北米での販売活動をウルトラジェニクス社から引き継ぎ、協和キリンによる自販を開始します。2018年の発売以来蓄積されてきたエビデンスやノウハウを有効活用し、さらなる価値最大化に取り組みます。

また、2025年以降の持続的成長を見据え、「画期的な医薬品の継続的な創出」にも取り組んでいきます。アムジェン社と共同開発しているKHK4083/AMG 451(一般名:rocatinlimab)のPhaseⅢ試験や、昨年PhaseⅠ試験を完了したKHK4951(一般名:tivozanib)のPhaseⅡ試験など、開発パイプラインの進捗を加速。また、協和キリン独自のバイスペシフィック抗体技術「Regulgent®」を搭載した抗体医薬品の臨床入りを目指すなど、成長のための研究開発投資に注力していきます。

  • 2021年-2025年中期経営計画で掲げる戦略 UMNを満たす医薬品の提供 ・グローバル戦略品の価値最大化 ・画期的な医薬品の継続的創出 患者さんを中心においた医療ニーズヘの対応 ・ペイシェントアドボカシー ・医薬品にととまらない価値の提供 Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化 ・人材育成・組織カ・デジタル基盤•その他 社会からの信頼獲得 ・高品質な医薬品の安定供給 ・地球環境の保全への貢献

  • 2021年-2025年中期経営計画で掲げる戦略 UMNを満たす医薬品の提供 ・グローバル戦略品の価値最大化 ・画期的な医薬品の継続的創出 患者さんを中心においた医療ニーズヘの対応 ・ペイシェントアドボカシー ・医薬品にととまらない価値の提供 Life-changingな価値を実現する人材・基盤の強化 ・人材育成・組織カ・デジタル基盤•その他 社会からの信頼獲得 ・高品質な医薬品の安定供給 ・地球環境の保全への貢献

  • UMN:Unmet Medical Needsの略。未充足の医療ニーズ

患者さんの声を聞き、未充足の医療ニーズの解決に取り組む、
ペイシェントアドボカシー活動を世界中で展開

  • Kyowa Kirin Inc VP, Public Affairs Lauren Walrath、Kyowa Kirin International plc, SVP,  Corporate Affairs Stacey Minton、協和キリン コーポレートコミュニケーション部 PRグループマネジャー Gibbs好美

  • Kyowa Kirin Inc VP, Public Affairs Lauren Walrath、Kyowa Kirin International plc, SVP,  Corporate Affairs Stacey Minton、協和キリン コーポレートコミュニケーション部 PRグループマネジャー Gibbs好美

協和キリンでは、2030年に向けたビジョンの達成に向けて「患者さんを中心に置いた医療ニーズへの対応」を戦略の幹の一つに据えています。そうした中、当社では患者さんにより良い医療と生活環境を提供することを目的に、毎年2月最終日の「世界希少・難治性疾患の日(RDD)」に、世界各国でペイシェントアドボカシー活動を展開。患者さんや医師コミュニティとの対話・連携を通じて広く疾患への正しい理解を促すとともに、未充足の医療ニーズの解決に取り組み、病気と向き合う人々に笑顔をもたらすために日々活動しています。

日本では「RDD Japan」への協賛に加え、開催事務局を務めるNPO法人ASridが設立した希少疾患情報コミュニティ「STEP」にも参画し、患者さんやその家族をはじめとしたステークホルダーの「知りたい」に応える体制づくりを推進。また、社内向けの啓発活動にも積極的に取り組んでおり、乾癬(かんせん)の改善に効果的なラジオ体操の様子や、乾癬患者に向けた食事レシピを再現する様子など、社内SNSに従業員から複数の投稿が寄せられました。

米国では、全米希少疾患患者協議会とともに、米国において希少・難治性疾患のシンボルとされるシマウマにちなみ、疾患の理解拡大を目的とした「#ShowYourStripesキャンペーン」を展開。欧州では、アート作品や新聞の記事広告、オンライン配信のニュース番組などさまざまなメディアを通じ、希少・難治性疾患の患者さんが直面する問題や当社の取り組みについて発信を行いました。

オーストラリアでは、X染色体連鎖性低リン血症(XLH)の患者支援団体「XLHオーストラリア」とともに、患者さんやその家族、介助者が直面するさまざまな負担に関する初の調査を実施。その結果を公開することで疾患の認知向上につなげました。シンガポールでは、シンガポールの希少疾患協会(RDSS)が開催した「キャリーホープチャレンジ2022」に参加し、RDSSのマスコット「HOPE(ホープ)」と一緒に、7.7km分のランニング、ウォーキング、バイクを行う様子をSNSに投稿しました。

協和キリンは、これからも世界中で希少・難治性疾患と向き合い、サポートを続けていくことで、経営理念「世界の人々の健康と豊かさに貢献」の実現に取り組んでいきます。

  • Strategic Translational Action for Empowering Patientsの略語で、「患者当事者・家族が自らの力を発揮するための戦略的な橋渡しを実施する」ことを目指し設立されたプラットフォーム。疾患領域と患者と家族、医療関係者、企業、団体などの横断的視点から、関係者を Empowering していく(力を付け、自信を付けていく)ことに貢献していくことを目標としている。

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