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組織能力の強化マーケティング力の強化

グループの“組織知”を活用したマーケティングの実践

マーケティング変革で長期的なブランド育成を推進

キリンビールは、2019年、ビール類カテゴリーにおいて2年連続で販売数量を拡大し、4年連続で増益を達成しました。市場環境が厳しさを増す中、「マーケティング変革」によって好調な業績を維持しています。
キリンビール社長の布施が2017年に始めた社内改革以前、キリンビールでは短期的なシェアを追うあまり、長期的なブランド育成の観点が不足していました。そこで、投資するブランドを絞り込み、中長期的な視点からブランド育成プランを策定するとともに、広告から店頭まで一貫した統合マーケティングを徹底。こうした取り組みが着実に成果につながっていることから、複数のマーケティング手法を体系化し、グループの“組織知”へと進化させています。

減少トレンドが続く市場の中で「FIRE」の再成長を図る

この“組織知”を生かした成功事例の1つが、キリンビバレッジのコーヒー「FIRE」のブランド強化です。近年、清涼飲料市場において缶コーヒーの減少トレンドが続いています。収益性の高いコーヒーカテゴリーの減少は、収益へのインパクトが相対的に大きく、キリンビバレッジは他ブランドによってカバーすることで利益拡大を実現してきましたが、「FIRE」の減少に歯止めが効かないことは大きな課題となっていました。
清涼飲料は、ビール類と比較して新商品の発売や既存商品のリニューアルのサイクルが非常に早く、中長期的な戦略を描くことが難しいカテゴリーです。キリンビバレッジも短期的なサイクルを回す手法が主流となっていましたが、減少トレンドの市場においては外部環境の影響が大きく、マーケティング施策の成功率が低下します。このため、キリンビバレッジでは、2019年秋の「FIRE」リニューアルにおいて、キリンビールのマーケティング手法を導入し、ブランドの再成長に取り組みました。

「FIRE」ブランドの強化を実現

キリンビバレッジ 株式会社 マーケティング部 ブランド担当 FIREブランドマネージャー 増田 健志

キリンビバレッジでキリンビールの知見を展開

2019年10月に「FIRE」をリニューアルしたのですが、 さらに組織能力を強化していきます。それに向けて4月からキリンビールの手法を参考に従来のマーケティング手法を抜本的に見直し、新たなプランの策定を進めてきました。まず着手したのは、お客様のニーズを捉えられていなかった、前年踏襲型のプラン策定そのものを改めることです。ブランドの「パーパス(社会的存在意義)」を定義して、その実現とビジネスの成長のためには何が必要かを徹底的に調査しました。

そして、調査結果に基づき、お客様と商品の各タッチポイントにおいて一貫性をもったメッセージを訴えていくエグゼキューションプランを決めていきました。もちろんやることは増えましたが、お客様調査を繰り返して、お客様の期待を超える商品・プロモーションを設計したことで、多くのお客様に商品を手に取っていただけるプランになったと考えています。

統合マーケティングを推進

量販店店頭での売場づくりにもキリンビールの成功事例を取り入れました。調査結果から、どのような売場がお客様に最もメッセージを訴求できるかを分析し、売場モデルを製作して店頭での販売活動を担う営業部門へ提案しました。以前のように縦割りの役割分担ではなく、2つの部門が連携して売場づくりを推進しました。また、今回初めてすべての地区本部を回り、営業担当者にブランドのパーパスや販促戦略の意図を直接伝えたことで、目的と認識の共有が進み、各地で効果的な売場づくりが実現しました。

ブランドの損益にコミットするマーケターを育成

キリンビバレッジでは、長期的なブランドの育成だけでなく、そのブランドの損益までコミットする、ブランドビジネス(経営)ができるマーケターの育成も進めています。私たち「FIRE」のマーケティングチームも、厳しい状況が続くコーヒーカテゴリーで利益を創出するという大きな課題に挑戦しました。キリンビールの知見を活用した高い購入意向を引き出す広告制作、さらに原材料や資材の調達価格の低減に取り組み、「FIRE」の貢献利益の最大化を目指しています。

2019年販売数量・利益実績 前年比 販売数量 +4%,粗利 +5%,ブランド直接利益 +20%

ブランド力の向上と利益の最大化に注力

2019年4月に発売したPET容器の「FIRE ワンデイ ブラック」も寄与して、2019年における「FIRE」ブランドの販売数量は市場を上回る前年比+4%となりました。収益性の高い缶商品は前年から減少したものの、その減少分を販売費の適正化や、コストダウン、ROIの向上でカバーし、粗利・貢献利益をともに前年から増加させることができました。さらに、ブランド想起率・考慮率は過去3年で最高値となり、ブランド力の向上も同時に果たすことができました。

「FIRE」のブランド考慮率

このように、キリンビバレッジでは、長期的なプランニングと統合マーケティングによってブランド力の向上と利益の最大化に注力しています。今後、他ブランドでも同様の取り組みを展開し、2019年10月に「FIRE」をリニューアルしたのですが、 さらに組織能力を強化していきます。

  • ブランド想起率・考慮率:「想起率」は、ある商品カテゴリーの中で消費者が特定のブランドを思い起こす割合。「考慮率」は、特定のブランドを思い起こし、かつ購入意向を「非常に買いたい」~「全く買いたくない」の7段階で聞かれ上位2段階を選んだ人の割合。

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