2011年5月25日

2011年「国連大学キリンフェローシップ」プログラム支援がスタート
〜アジアの食品科学研究者の支援も19年目を迎え、グループ従業員とのネットワークを拡大〜

 キリンホールディングス株式会社(社長 三宅占二)は、CSR活動の一環として、2011年も「国連大学キリンフェローシップ」を支援します。国際連合大学(東京都渋谷区)との2011年以降の3カ年契約に基づき、引き続きアジア諸国の食糧問題の課題解決に向けて、各国の食品科学研究員を支援していきます。

 近年、アジア諸国は大きな経済発展を遂げていますが、一方で、慢性的な食糧・栄養不足などの多くの食糧問題を抱えています。このプログラムは、フェローたちが、食品科学分野における基礎研究・応用技術の研究を行い、習得した知識と技術を各々の国で普及させ、食糧問題の自主解決を図ることを支援し、ひいてはアジア諸国の振興・発展に貢献することを目的としています。当社は、アジア・オセアニアの「食と健康」を事業領域とするグループとして、1993年から継続的にこのプログラムを支援し、これまでアジアの9カ国から88名の研究員を受け入れています。2011年度は、新たなフェローをインドネシア、インド、中国、タイの4カ国から計5名受け入れ、6月から1年間プログラムを実施いたします。

 「国連大学キリンフェローシップ」に参加する研究員は、アジアの各大学や研究機関の推薦を受けた優秀な代表者の中から、国際連合大学とその提携機関の一つである独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所(茨城県つくば市)により選出します。フェローたちは、同研究所で1年間の研修活動を行うほか、学会・国際シンポジウムなどへの参加を通じて見聞を広め、ネットワークを構築します。また、当社グループ会社の研究所・工場を中心に、従業員との交流や情報交換を活発化させ、日本の文化や社会についての理解も深めていきます。1年間の研修活動を終えた後も、帰国後2年間にわたって研究開発に要するフォローアップ支援費を支給することで、日本とアジア諸国との学問領域を超えた長期にわたる交流に貢献します。

 キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。

「2010年度フェロー(2010年4月〜2011年3月修了)」

ホセイン ウッディーン シェカール <バングラデシュ>
所属 :ダッカ大学 教授
研究テーマ :バングラデシュ固有作物の機能性探索
ウランダニ ディヤ <インドネシア>
所属 :ボゴール農業大学 講師
研究テーマ :無触媒過熱メタノール蒸気法によるバイオディーゼル燃料製造時のメタノール
気泡の動態状況のCFDによる解析
リ ビンシュエ <中国>
所属 :陽農業大学 准教授
研究テーマ :複数酵素同時反応システムを用いたオリゴ糖の実用的生産法
ガムジット ローウィトン <タイ>
所属 :カセサート大学 食品開発研究所 研究員
研究テーマ :超粉砕法による食品の品質コントロール
ドルゴルスレン バヤルサイハン <モンゴル>
所属 :シャスティン中央病院
研究テーマ :モンゴルの伝統的発酵食品における栄養と健康機能成分の探索

「2011年度フェロー」(2011年6月〜2012年5月)

アダウィヤ デデ  <インドネシア>
所属 :ボゴール農業大学 講師
研究テーマ :食品の物理的及び感覚的性質に関する研究
ヤダハリ ナレッパ スリラマ  <インド>
所属 :国立中央食品研究所 研究員
研究テーマ :穀類野菜等の機能性成分の探索と作用機構に関する研究
ツァン シャオフン <中国>
所属 :鄭州大学 准教授
研究テーマ :ニンニクなどネギ科植物の脂質代謝に影響を及ぼす成分に関する研究
ツァン ジンシアン <中国>
所属 :吉林大学 講師
研究テーマ :高性能酵素の作出技術の開発
スカッタ ウドムラク <タイ>
所属 :カセサート大学 研究員
研究テーマ :タイ産熱帯果実およびその加工副産物由来のエキスに含まれる機能性成分に関する研究

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